表示名称

登録件数: 15069 件

表示名称成分詳細

プラセンタエキス

成分番号(JP number): 552156

INCI
PLACENTAL PROTEIN, PLACENTAL EXTRACT
定義(Description)
本品は、動物の胎盤から得られるタンパク質である。
日本の規制情報(Japanese regulation information)
-
中文inci(CN/中国名称)
(动物)胎盘蛋白, nothing
中国の規制情報(Chinese regulation information)
((动物)胎盘蛋白)【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 48.05, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 0.1
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
-
CAS No.
84195-59-5(PLACENTAL PROTEIN),
EC No.
282-364-2(PLACENTAL PROTEIN),
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-

関連原料

原料名 表示名称 INCI

プラセンタエキス/PLACENTAL PROTEIN/PLACENTAL EXTRACT)

プラセンタエキスとは

プラセンタエキスは、動物の胎盤から得られるタンパク質です。成分番号は552156、INCI名はPlacental ProteinまたはPlacental Extractとされています。

医薬部外品原料規格では、「プラセンタエキス(1)」~「プラセンタエキス(5)」と、「油溶性プラセンタエキス」の6種のプラセンタエキスが収載されています。

プラセンタ(placenta)とは胎盤という意味です。哺乳類のうち、有胎盤類のメス(人間の女性を含む)が妊娠しているときに子宮に形成される母体から胎児に栄養を送る器官のことです。

チアミン、リボフラビン、ピリドキシン、パントテン酸などの多種のビタミン類、アルギニン、シスチン、グルタミン酸、セリンなどのアミノ酸類、カルシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラル類、コレステロール、酵素、デオキシリボ核酸などが含まれています(4)。

プラセンタの配合目的

  • 保湿
  • 血行促進効果
  • 美白作用

働きと用途

プラセンタは、古くから使用されてきていました。中国の明王朝、1500年代の終わりに出版された書物「本草綱目」には、プラセンタが「紫河車」という名称で載っています。

現在でも、日本の薬局方にあたる中国の公定書、薬典(2010)では「強精,強壮薬として,インポテンツ,不妊症,習慣性流産,虚労,遺精などに応用し,また催乳の効がある」とされています(5)。

プラセンタは、第二次世界大戦末期の日本で経口栄養剤が開発され、当時、妊婦の栄養状態と出産後の母乳の出の改善に寄与し、新生児の死亡率低下に大きな効果を示しました。

化粧品分野では、保湿効果や皮膚の血行促進効果、新陳代謝作用を持ち、頭髪脱毛などのトラブルを防ぎます。

また代謝を高めることで、メラニンを排出し、日焼けによるしみ、そばかすを改善し、色素沈着を防ぐ効果があります。

化粧水、クリーム、美容液、美白化粧品、薬用化粧品、皮膚コンディショニング剤、ヘアコンディショニング剤、保湿剤、細胞賦活剤として使われます(4)。

プラセンタエキスの安全性情報

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12042062/

プラセンタエキスの安全性については、いまだ充分に検証されていません(5)。

胎盤は、母体から胎児に危険性のある物質が入らないようにフィルターの役目もしているので、その生育状況によっては有害物質が混入する危険もあります。

日本SPF豚協会が設定した微生物や寄生虫由来の病原菌のいない豚の胎盤から採取されたプラセンタであることを示す表示などのように、胎盤の安全性を確認すべきです(6)。

また、アレルギーを起こす場合もありますので、使用前にはパッチテストを実施することも必要です。

参考文献

(1) 日本化粧品工業連合会 プラセンタエキス 平成13年3月6日付医薬審発第163号・医薬監麻発第220号厚生労働省医薬局審査管理課長並びに同監視指導・ 麻薬対策課長通知

(2) 医薬部外品原料規格 プラセンタエキス(1)、プラセンタエキス(2)、プラセンタエキス(3)、プラセンタエキス(4)、プラセンタエキス(5)

(3) ウシ等由来成分を原料として製造される医薬品、医療用具等の品質及び安全性確保の強化に係る承認申請等の取扱いについて 医薬審発第1434号平成13年10月16日

(4) 化学成分用語辞典 プラセンタエキス

(5) 民族薬物データベース 富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物資料館 紫河車

(6) Final report on the safety assessment of human placental protein, hydrolyzed human placental protein, human placental enzymes, human placental lipids, human umbilical extract, placental protein, hydrolyzed placental protein, placental enzymes, placental lipids, and umbilical extract Int J Toxicol. 2002;21 Suppl 1:81-91.

(7) プラセンタの利用方法と注意点 Copyright © Kracie Holdings,Ltd. All Rights Reserved.

プラセンタエキスに関する日本語の参考論文

国産野生種サクラプラセンタエキスとツバキカルスエキスの開発 (日本産原料の化粧品開発)

勝見 地映子

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凍結酵素抽出法を用いたプラセンタエキスの化粧品への応用 (特集 化粧品新素材と原料の新知見(1))

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植物由来バラプラセンタエキスの開発と有用性 (特集 化粧品の新素材と新技術の動向(2))

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三井 幸雄 Fragrance journal : Research & development for cosmetics, toiletries & allied industries = フレグランスジャーナル : 香粧品科学研究開発専門誌 47(3), 69-72, 2019-03 医中誌Web

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小松 靖彦 , 大郷 由貴 , 手計 雅彦 Fragrance journal : Research & development for cosmetics, toiletries & allied industries = フレグランスジャーナル : 香粧品科学研究開発専門誌 45(3), 42-47, 2017-03

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安井 裕之 , 原口 知子 , 望月 彩音 , 石川 裕樹 , 小松 靖彦 Fragrance journal = フレグランスジャーナル 44(4), 36-45, 2016-04 医中誌Web

天然資源を有効利用した内外美容素材の開発 プロテオグリカンとプラセンタ (特集 化粧品・健康食品の美容素材とその応用)

高橋 達治

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原液を高濃度配合した「プラセンタ化粧品」で根強い愛用者を獲得--医薬品・サプリメントとグループシナジーで"総合美容"めざす--西原雄一郎ビービーラボラトリーズ社長に聞く

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高橋 洋 Food style 21 12(4), 12-14, 2008-04

豚由来プラセンタエキスを中心とした化粧品および健康食品について (特集/ウシ等由来物代替原料の動向)

三井 幸雄 フレグランスジャーナル 29(11), 42-46, 2001-11

あなたの化粧品を診断します・質問編(49)プラセンタエキスの恐怖 食品と暮らしの安全 (143), 22, 2001-03

プラセンタエキス中の活性成分の検討 炎症に対するプラセンタエキスの効果:炎症に対するプラセンタエキスの効果

伊東 泰美 , 松田 良蔵 , 伊東 泰通 日本化粧品技術者会誌 27(3), 506-513, 1993 J-STAGE

メラニン形成に及ぼすプラセンタエキストラクトの影響

今原 広次 , 伊東 泰美 日本化粧品技術者会誌 16(1), 10-14, 1982 J-STAGE

プラセンターリキッド中のシアル酸の検出

伊東 泰美 , 今原 広次 , 西崎 郁夫 日本化粧品技術者会誌 15(1), 27-31, 1981 J-STAGE

プラセンターエキスに含有される酵素アルカリホスファターゼのマイクロカプセル化とその特性

近松 義博 , 安藤 裕 , 川島 嘉明 日本化粧品技術者会誌 14(2), 138-145, 1980 J-STAGE

プラセンターリキッドのチロシナーゼ阻害力及びアルカリフォスファターゼ活性の保持性今原 広次 , 西崎 郁夫 , 伊東 泰美 日本化粧品技術者会誌 13(1), 52-56, 1979 J-STAGE

最新研究 ウマプラセンタ抽出物による皮膚バリア機能強化

一村 紋佳 , 杉本 皓司 , 五十嵐 恭子 , 平野 栄一 Fragrance journal : Research & development for cosmetics, toiletries & allied industries = フレグランスジャーナル : 香粧品科学研究開発専門誌 47(11), 62-64, 2019-11 医中誌Web

症例報告 Generalized morpheaの2例

趙 光日 , 後藤 あかね , 布袋 祐子 臨床皮膚科 = Japanese journal of clinical dermatology 72(13), 1045-1050, 2018-12 医中誌Web

素材レポート 紫外線照射皮膚障害マウスモデルにおける外用ブタプラセンタエキスの効果

笠原 由香里 , 安井 裕之 , 小松 靖彦 食品と開発 = Food processing and ingredients 53(3), 95-97, 2018-03

紫外線による皮膚ダメージを回復させるプラセンタエキスの新知見 : ヒト皮膚3次元培養細胞を用いた抗酸化効果と美白効果 (特集 サンスクリーンの新技術と素材開発 : お天道さまに顔向けできる)

安井 裕之 , 高橋 洋 Fragrance journal = フレグランスジャーナル 43(6), 38-47, 2015-06 医中誌Web

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小池 浩司 Anti-aging science : 脳心血管抗加齢研究会機関誌 5(2), 120-126, 2013-06 医中誌Web

更年期からのアンチエイジング : HRTとプラセンタ療法を中心に (第27回日本女性医学学会学術集会) -- (教育講演記録 美と健康を保つ女性学)

小池 浩司 日本女性医学学会雑誌 20(3), 450-455, 2013-04 医中誌Web

創傷治癒におけるヒトプラセンタの影響 : 人工皮膚を用いて

藤田 幸代 , 加王 文祥 , 網倉 良安 , 横山 真理子 , 保阪 善昭 日形会誌 : 日本形成外科学会会誌 = Journal of Japan Society of Plastic and Reconstructive Surgery 30(6), 277-288, 2010-06-20医中誌Web

症例 プラセンタエキス使用中に生じ対称性に分布したGeneralized Morpheaの1例

榎戸 友里 , 加治 賢三 , 水野 美幸 [他]

皮膚科の臨床 51(9), 1137-1140, 2009-09医中誌Web

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伊藤 嘉恭 フレグランスジャーナル 30(2), 37-41, 2002-02

プラセンタエキスを含む健康食品の経口摂取により増悪をみた成人型アトピー性皮膚炎の1例

鷲見浩史 皮膚 43(Suppl 23), 53-57, 2001 医中誌Web

コラージュリッチの女性型脱毛に対する使用成績

高島 巌 西日本皮膚科 53(3), 566-570, 1991 J-STAGE

コラージュリッチの女性脱毛症患者に対する使用成績

高橋 省三 , 諸橋 正昭 西日本皮膚科 53(2), 360-367, 1991 J-STAGE

コラージュリッチの女性脱毛患者に対する使用成績

橋本 謙 皮膚 33(3), 389-396, 1991 J-STAGE

プラセンターリキッド軟膏の臨床効果の検討

渡辺 靖 [他] , 南 晃次 , 野口 房子 , 早川 實 , 吉永 花子 , 松尾 孝彦 , 宗 義朗 , 大郷 典子 , 山本 達雄 , 戸田 浄 , 富沢 尊儀 , 山口 淳子 , 堀口 峯生 , 朝田 康夫 , 山本 野人 , 尾高 達雄 西日本皮膚科 42(3), 487-493, 1980 J-STAGE  医中誌Web

プラセンタエキスに関する英語の参考論文

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Final report on the safety assessment of human placental protein, hydrolyzed human placental protein, human placental enzymes, human placental lipids, human umbilical extract, placental protein, hydrolyzed placental protein, placental enzymes, placental lipids, and umbilical extract.

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**Pregnancy** and the hair growth cycle: anagen induction against hair growth disruption using Nourkrin() with Marilex() , a proteoglycan replacement therapy.

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引用/最新情報(Quote and Rates information)
  • Japan Cosmetic Industry Association(https://www.jcia.org/user/business/ingredients/namelist)
  • MHLW(化粧品基準, https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/keshouhin-standard.pdf)
  • 化粧品に配合可能な医薬品の成分について(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb3437&dataType=1&pageNo=1)
  • NMPA(已使用化妆品原料目录(2021), https://www.nmpa.gov.cn/directory/web/nmpa/xxgk/ggtg/qtggtg/20210430162707173.html)
  • JETRO(添付書類二 化粧品への使用制限成分リスト, https://www.jetro.go.jp/ext_images/jfile/report/07000822/attachment2.pdf)
  • The European council(https://ec.europa.eu)
  • Korea cosmetic association(https://kcia.or.kr/cid/main)
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