化粧品表示名称(Japanese Cosmetic Ingredient Name)

登録件数: 15067 件

化粧品表示名称成分詳細

スフィンゴ糖脂質

成分番号(JP number): 556553

INCI
GLYCOSPHINGOLIPIDS
定義(Description)
本品は、スフィンゴ脂質(*)の一種で、各種の糖類がグリコシド結合した糖脂質である。Sphingolipids, glycosides
日本の規制情報(Japanese regulation information)
-
中文inci(CN/中国名称)
糖鞘脂类
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 13
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
글라이코스핑고리피드
CAS No.
-
EC No.
-
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
引用/最新情報(Quote and Rates information)
  • Japan Cosmetic Industry Association(https://www.jcia.org/user/business/ingredients/namelist)
  • MHLW(化粧品基準, https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/keshouhin-standard.pdf)
  • 化粧品に配合可能な医薬品の成分について(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb3437&dataType=1&pageNo=1)
  • NMPA(已使用化妆品原料目录(2021), https://www.nmpa.gov.cn/directory/web/nmpa/xxgk/ggtg/qtggtg/20210430162707173.html)
  • JETRO(添付書類二 化粧品への使用制限成分リスト, https://www.jetro.go.jp/ext_images/jfile/report/07000822/attachment2.pdf)
  • The European council(https://ec.europa.eu)
  • Korea cosmetic association(https://kcia.or.kr/cid/main)
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関連原料

スフィンゴ糖脂質/GLYCOSPHINGOLIPIDS

スフィンゴ糖脂質とは

スフィンゴ糖脂質は、スフィンゴ脂質の一種のうち、各種の糖類がグリコシド結合した糖脂質です。成分番号は556553、INCI名 Glycosphingolipidsとされています。

スフィンゴ糖脂質のうち、単糖のガラクトースと結合したものは、ガラクトシルセラミドと呼ばれ、化粧品表示ではセレブロシドとされています。

化粧品成分表示名称での、「スフィンゴ糖脂質」の定義では、ガラクトシルセラミドもスフィンゴ糖脂質ですが、セレブドシドという化粧品成分表示があるため、事実上、グルコシルセラミドのみがスフィンゴ糖脂質として表示されます。

グリコシドセラミドは、化粧品表示ではスフィンゴ糖脂質、グルコシルセラミド、コメヌカスフィンゴ糖脂質、フィトステリルグルコシド/グルコシルセラミドという表記が存在しています。

ドイツの神経化学者ツディクム (Johann Ludwig Wilhelm Thudichum; 1829-1901)は、世界で初めて脳からスフィンゴ糖脂質を分離しました。

発見当時は、この糖脂質の果たす役割が解明されておらず、エジプトにあるスフィンクスにちなみ、謎に包まれた糖脂質という意味で、スフィンゴ糖脂質と名づけられたとされています。

哺乳類の細胞では、スフィンゴ脂質のスフィンゴイド塩基は、主にスフィンゴシンsphingosineです。

スフィンゴシンのアミノ基にアシル基がアミド結合するとセラミドとなり、そのセラミドにグルコースやガラクトースなどの単糖や二糖類、または多糖類の糖鎖が結合したのが、スフィンゴ糖脂質です。

糖鎖の構造は、多様性に富み、非常に多くの種類があることが、報告されています。

このうち、グルコースが結合したものが、化粧品表示でいわれるスフィンゴ糖脂質となります。

スフィンゴ糖脂質は、脳だけでなく、動物のさまざまな細胞の細胞膜を構成しています。

哺乳類のみならず、植物や菌類にも、動物とは違う構造のスフィンゴ糖脂質が含まれることが、解明され、生物界に広く存在しています。

スフィンゴ糖脂質の発現パターンは、同じ固体でも細胞の種類により差異があります。

スフィンゴ糖脂質の配合目的

  • バリア機能
  • 抱水性
  • リポゾームの安定

働きと用途

皮膚表面の層を角層といいますが、角層の細胞の間には細胞間脂質と呼ばれる脂質が存在します。

角層細胞と角層の細胞間脂質は、レンガとモルタルに例えられる関係です。

健康な肌の角層では、角層細胞の間で、細胞間脂質が角層細胞どうしをつなぎとめる働きをします。

細胞間脂質は、セラミド、コレステロールなどを成分とする脂質の層と水分子の層が規則正しく何層も重なり合い、「ラメラ構造」と呼ばれる層状の構造をつくっています。

ラメラ構造は、疎水層と親水層を繰り返すミセル様の構造をしており、この構造が、脂質が水分を挟み込み、肌の水分を維持する機能を持っていると考えられています。

このバリア機能は、皮膚内に水分が過剰にあるときは蒸散でき、ある一定の水分を肌に保持する働きをしており、外的刺激から皮膚を防御するといった重要な役割を担っています。

細胞間脂質の構成は、セラミド、糖脂質、コレステロール、コレステロールエ ステル、遊離脂肪酸で構成されています(4)。

角層細胞間脂質のラメラ構造が形成されるためには、セラミド、脂肪酸、コレステロールなどの脂質成分の構成比が重要で、その比率の偏りが、ラメラ構造の性状を変化させ、肌のバリア機能を損ないます。

スフィンゴ糖脂質は、セラミドを補い角質内の脂肪酸比を安定化させる働きがあります。

また、骨格に糖をもち保水性を高めることができます。

また、ステリルグルコシドとともに、リポソーム製剤を安定化させ、水分を肌の奥に運ぶ働きをします。

スフィンゴ糖脂質の安全性情報

平成26年4月から令和3年3月まで副作用の報告はありませんでした。

毒性、アレルギーを示す検証結果もありません。

参考文献

(1) 日本化粧品工業連合会 スフィンゴ糖脂質 平成13年3月6日付医薬審発第163号・医薬監麻発第220号厚生労働省医薬局審査管理課長並びに同監視指導・ 麻薬対策課長通知

(2) スフィンゴ糖脂質 – 日本応用糖質科学会 (jsag.jp)

(3) II.スフィンゴ脂質について (niid.go.jp) NIID 国立感染症研究所

(4) スフィンゴ糖脂質の構造と機能  橋 本 康 弘 ・鈴 木 明身 油化学 第44巻 第10号 (1995) 730-737

(6) 大塚 英昭, 他(1981)「糖脂質の構造と生理活性」ファルマシア(17)(8),711-717.

(7) 皮膚角質細胞間脂質の構造と機能 芋 川 玄 爾 花王基礎科学研究所 油化学 第4巻 第10号 (1995)

(8) 植物由来のスフィンゴ糖脂質ならびにステリルグリコシドを含有したリポソーム製剤の安定化とその応用 (jst.go.jp) 日本化粧品技術者会誌 2004 年 38 巻 4 号 p. 299-303

(9) 副作用報告の状況(医薬部外品)平成26年4月1日~平成26年7月31日

(10) 国内副作用報告の状況(医薬部外品)(平成 27 年4月1日から平成 27 年7月 31 日までの報告受付分)

(11) 製造販売業者からの国内副作用等報告の状況(平成 27 年8月1日から平成 27 年 11 月 30 日までの報告受付分)

(12) 製造販売業者からの国内副作用等報告の状況(平成 27 年 12 月1日から平成 28 年3月 31 日までの報告受付分)

(13) 製造販売業者からの国内副作用等報告の状況 (平成 29 年4月1日から平成 29 年7月 31 日までの報告受付分)

(14) 製造販売業者からの国内副作用等報告の状況 (平成 29 年4月1日から平成 29 年7月 31 日までの報告受付分)

(15) 製造販売業者からの国内副作用等報告の状況(平成 30 年 12 月1日から平成 31 年3月 31 日までの報告受付分)

(16) 製造販売業者からの国内副作用等報告の状況(平成 31 年4月1日から令和元年7月 31 日までの報告受付分)

(17) 製造販売業者からの国内副作用等報告の状況 (令和元年8月1日から令和元年 11 月 30 日までの報告受付分)

(18) 製造販売業者からの国内副作用等報告の状況 (令和元年8月1日から令和元年 11 月 30 日までの報告受付分)

(19) 製造販売業者からの国内副作用等報告の状況 (令和2年 12 月1日から令和3年3月 31 日までの報告受付分)なし

スフィンゴ糖脂質に関する日本語の論文情報

機能性脂質セラミドの食品素材研究

田尾 早奈英 , 田中 伸子 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 62(0), 16-16, 2010 J-STAGE

植物由来のスフィンゴ糖脂質ならびにステリルグリコシドを含有したリポソーム製剤の安定化とその応用

貝瀬 千尋 , 金子 晃久 日本化粧品技術者会誌 38(4), 299-303, 2004 J-STAGE

米由来セラミド (スフィンゴ糖脂質) 含有食品における美肌効果の臨床的検討 三次元的画像解析による客観的評価

張慧利 新薬と臨床 51, 890-900, 2002 医中誌Web  被引用文献1件

天然成分を利用した機能性活性成分の開発

坪井 誠 オレオサイエンス 11(5), 155-160, 2011 J-STAGE

スフィンゴ糖脂質の化粧品への応用 (特集 機能性原料としてのセラミドとその応用)

佐藤 稔秀 フレグランスジャーナル 32(11), 41-45, 2004-11 医中誌Web

植物由来のスフィンゴ糖脂質ならびにステリルグリコシドを含有したリポソーム製剤の安定化とその応用

貝瀬 千尋 , 金子 晃久 日本化粧品技術者会誌 38(4), 299-303, 2004

スフィンゴ糖脂質類縁体,Gal-Ser-diamideの開発と化粧品への応用

福永 恭子 , 原 真理子 , 井上 紳太郎 フレグランスジャーナル 31(4), 104-107, 2003-04

セラミドの皮膚における役割

内田 良一 Drug Delivery System 33(4), 252-258, 2018 J-STAGE  医中誌Web

スフィンゴ糖脂質による細胞膜分子制御機構の普遍性

川島 永子 , 仲山 賢一

生化学 90(1), 75-79, 2018-02 医中誌Web

酵母における複合スフィンゴ脂質の構造機能相関

谷 元洋 Trends in Glycoscience and Glycotechnology 28(164), J107-J114, 2016 J-STAGE

脂肪組織での脂質代謝制御におけるスフィンゴ糖脂質の役割

香山 綾子 , 平林 義雄脂質生化学研究 54, 194-195, 2012-05-28

スフィンゴ糖脂質セラミド骨格の構造多様性と生物機能に関する研究 渡辺 昂 , 米重 あづさ , 小池 礼華 , 武藤 真長 , HAMA H. , 鈴木 明身 , 松田 純子 脂質生化学研究 54, 122, 2012-05-28

天然成分を利用した機能性活性成分の開発

坪井 誠 オレオサイエンス 11(5), 155-160, 2011 J-STAGE

棘皮動物スフィンゴ糖脂質 : 糖鎖とセラミドの化学構造の多様性について

宮本 智文 , 樋口 隆一 有機合成化学協会誌 68(5), 501-513, 2010-05-01 J-STAGE

生体防御と脂質:脂肪酸, 糖脂質, リン脂質と免疫機能

熊沢 義雄 オレオサイエンス 9(3), 85-93, 2009 J-STAGE

酵母によるグルコシルセラミドの生合成とその利用

高桑 直也 化学と生物 46(2), 108-114, 2008-02-01 J-STAGE  医中誌Web  参考文献41件 被引用文献1件

コーンスフィンゴ糖脂質の最新情報 (特集 新たな化粧品原料の開発(PART 2))

濱口 展年 Fragrance journal 41(5), 58-61, 2013-05

米由来スフィンゴ糖脂質の新規機能性とその応用

杉下 朋子 , 岡田 忠司 フレグランスジャーナル 33(7), 65-69, 2005-07 医中誌Web

コーンスフィンゴ糖脂質の特性と化粧品への応用 (特集 機能性原料としてのセラミドとその応用)

濱口 展年 フレグランスジャーナル 32(11), 54-58, 2004-11

米由来スフィンゴ糖脂質の機能性とその応用 (特集 機能性原料としてのセラミドとその応用)

張 慧利 , 杉下 朋子 フレグランスジャーナル 32(11), 46-53, 2004-11 医中誌Web

スフィンゴ糖脂質の化粧品への応用 (特集 機能性原料としてのセラミドとその応用)

佐藤 稔秀 フレグランスジャーナル 32(11), 41-45, 2004-11 医中誌Web

スフィンゴ糖脂質類縁体,Gal-Ser-diamideの開発と化粧品への応用

福永 恭子 , 原 真理子 , 井上 紳太郎 フレグランスジャーナル 31(4), 104-107, 2003-04

表皮のスフィンゴ糖脂質について (特集/生体成分の開発と応用) -- (第3章 脂質の開発と応用)

原 真理子 , 内田 良一 フレグランスジャーナル臨時増刊 (15), 109-116, 1996

スフィンゴ糖脂質に関する英語の論文情報

The science behind skin care: Moisturizers.

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Stratum Corneum Lipids: Their Role for the Skin Barrier Function in Healthy Subjects and Atopic Dermatitis Patients.

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The role of ceramides in skinhomeostasis and inflammatory skindiseases.

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[Improvement of the Skin Barrier Function with Physiologically Active Substances].

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The structure, function, and importance of ceramides in skin and their use as therapeutic agents in skin-care products.

Meckfessel MH, et al. J Am Acad Dermatol. 2014. PMID: 24656726 Review.

Patient acceptability, efficacy, and skin biophysiology of a cream and cleanser containing lipid complex with shea butter extract versus a ceramide product for eczema.

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Multifaceted pathways protect human skin from UV radiation.

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The beneficial role of functional food components in mitigating ultraviolet-induced skin damage.

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Synthesis and structure-activity relationships of skin ceramides.

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Intercellular and intracellular functions of ceramides and their metabolites in skin (Review).

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SDR9C7 plays an essential role in skin barrier function by dehydrogenating acylceramide for covalent attachment to proteins.

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[Skin lipids in seborrhea- and sebostasis-associated skindiseases].

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Choi MJ, et al. Am J Clin Dermatol. 2005.PMID: 16060709 Review.

Measuring epidermal effects of ostomy skin barriers.

Grove G, et al. Skin Res Technol. 2019.PMID: 30387538 Free PMC article.Clinical Trial.

The role of PNPLA1 in omega-O-acylceramide synthesis and skinbarrier function.

Hirabayashi T, et al. Biochim Biophys Acta Mol Cell Biol Lipids. 2019. PMID: 30290227

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