ヒト幹細胞培養液の安定性・浸透性※を高めるために、化粧品原料はリポソーム加工を行って提供していますが、「RemyEV」はさらに進めたデリバリーシステムを与えた化粧品原料です。
「RemyStem」の活性の重要なファクターにエクソソームがあります。エクソソームとは、幹細胞が分泌する“情報カプセル”です。「RemyStem」は独自のローリングボトル培養法と、それを可能にする特許申請中の無血清培地などにより、エクソソームの含有量は通常のフラスコ培養と比較して約10倍となっています。
エクソソームのカプセルを構成している膜は、化粧品原料のヒト幹細胞培養液に用いられるリポソームの膜と、材質や構造が類似しています。これはリポソームが細胞を模して作られたので、当然とも言えることなのですが、この似た構造や材質を利用して、特別な操作を行うことで膜どうしを融合させることができます。
エクソソームの膜とリポソームの膜が融合することで、リポソームの中の幹細胞培養液の成分がエクソソームの中に入ります。これをハイブリッドエクソソームと呼んでいます。ハイブリッドエクソソームにすることで、ヒト幹細胞培養液の成分の利用率はさらに向上します。
エクソソームの膜には様々なタンパク質が発現していますが、これらのタンパク質は人工的に再現することができません。エクソソームとリポソームを融合したハイブリッドエクソソームには、膜表面のタンパク質はそのまま発現しており、その働きによってヒト幹細胞培養液のデリバリー機能を向上させることができます。
もちろん元々エクソソームが持っていたマイクロRNAなどの情報もハイブリッドエクソソームには、そのまま維持されています。
※角質層まで